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会員から会長宛の質問状、会長からの回答

(茨城県 原幸雄氏からの質問状)
2024年12月23日消印、28日本部到着



 

(会長からの回答書)
原幸雄氏へは同内容を2025年01月14日郵送済

 
原 幸雄さま
 
平素より、天然記念物指定甲斐犬の保存ならびに本会活動にご協力を賜り、ありがとうございます。
令和7年度総会の質疑応答時間へご配慮くださり、事前に書面でご質問・ご要望をくださいましたこと、心より感謝し御礼申し上げます。
前2回(令和5年度総会、令和6年度総会)は、質疑応答に数時間という長時間を費やし、懇親会の時間がごく僅かになってしまったり、懇親会が中止になってしまったりで、次回からは懇親会の時間をしっかり確保してほしいという要望が多数あり、令和7年度の総会・懇親会は、総会と懇親会の開催時間と開催会場を分け、総会は質疑応答も含めて45分間とさせていただきました。
以下に、ご質問・ご要望への回答をいたします。
 
問い1(営利目的のブリーダーの話は聴かない根拠と理由)への回答
  ご質問の意味の詳細が分かりませんでしたので、事務局・登録主任に事情を聴取したところ、
①「各お客さんへ甲斐犬愛護会本部から直接血統書を送付してくれ」という要望に対して、「混乱防止のため血統書は申請者へ一胎子分を送付しております」と回答した。
②血統登録申請者◯◯氏が会員資格停止中だったため血統登録申請受付不可だった例について、◯◯氏の子犬販売を仲介したペットショップより「血統書が発行されないと聞いたが、それではお客さんに迷惑がかかってしまうのでなんとか特別に発行してもらえないか」と依頼があったが、「天然記念物指定の血統書なので、定められた手続に則ってのみ発行いたします。特別扱いはできかねます。」と回答した。
③「子犬をオークションに出すのに血統書がいついつまでにないとペナルティ(罰金)を課されるので、優先して早く発行してもらいたい」という要望に対して、「申請内容に不備がなく受付された順に発行を行っています。特別に早くしたりはできません」と回答した。
などのことを指しているのではないかということでしたが、他に何かありましたでしょうか?
本会会員は、会員としての権利も義務も平等です。
営利目的のブリーダーだからといって特別に不遇もしない代わり、優遇(特別扱い)もいたしません。
また、営利・非営利に関わらず、会員個人の商取引や契約には愛護会本部としては一切関与いたしません。
 
 
問い2(血統書の発行が遅れについて)への回答 
犬籍登録主任より回答いたします。
申請書のチェックや印刷所に持ち込むタイミング、事務所運営に割かれる時間(補助事務員の教育や雇用時の面接など)など複合的な事由により発行・発送が通常より遅くなることもあります。
今後はなるべく早く発行していけるよう努めていきます。
 
 
問い3(審査犬出陳料がいきなり1万円に値上げされた理由)への回答
会報第145号のp.48で、出陳料を値上げせざるをえなかった理由について、第153回展覧会の収支報告を添えて、詳しくご説明させていただいておりますので、ご参照ください。
いきなり1万円ということですが、この金額は、本部補助をコロナ渦前と同額の30万円前後に抑えられるよう第153回展覧会支出額から逆算して決めたものであり、余裕をみて多めに値上げした訳ではないことをご理解ください。
高額な展覧会用品(看板、出陳部門立札など)の購入を控えるなど、引き続き経費の節約に努めてまいりますが、今後のことを考えましても、諸物価は上昇し続けていること、また、審査員を含めて本部スタッフの人数(=人件費)は増員する必要があることより、1万円は必要最低限に近い額であることも併せてご理解いただけましたら幸いです。
 
 
要望(入賞犬以外への個評を総合審査後に出陳番号札と引換に渡して欲しい)への回答
まず最初に、問い3への回答で申し上げましたように、出陳者へのサービスを増やすために審査料を値上げした訳ではございません。
そして、結論から申し上げますと、時間的・労力的な制約から、入賞犬以外の個評を総合審査終了時点で出陳番号札と引換にお渡しするという御要望にはお応えできません。
現在も、欠歯・咬合不良・陰睾丸などの重大な欠点については、個体審査で発見時にハンドラーに伝えて確認してもらうよう、各審査員に指示しております。
また、各審査員には、ハンドラーが審査終了後に犬を連れて(犬なしで人間だけで来られてもお答えが難しいので)個評を求めてきた場合には、お応えするようにも指示しております。
しかし、現状では、1人の審査員が2部門を担当していたりで、展覧会当日に個別質問に対応する余裕がないのが実情です。
コロナ渦前に審査の中心を担ってきた方々の高齢化や、ご健在であれば審査員をお願いしたかった会員の方々がコロナ渦中にお亡くなりになり、一から審査体制を構築しなくてはならない中、本部としても最優先業務として審査体制の強化に努めておりますが、ご要望にお応えできるだけの体制にはまだ程遠く、力不足をお詫び申し上げます。
 

新理事所信表明

現在の本部運営体制は、
①一部の理事に業務が集中していて、この状態を恒久的に続けていくことは困難
②他県在住の理事が定期的に山梨県内で開催される役員会に出席することは、理事本人の負担だけでなく、会の負担(会議費=役員報酬+交通費が高額)も大きい
など、安定した運営を継続していけるとは言い難い状況です。
そこで、今後の本部運営の安定化のために、
1)本部事務所および山梨県内でなくても行える業務については、できる限りITを利用して遠隔地でも実務を行えるようにして県外在住の理事にも分担していただく。
2)本部事務所でなくては行えない業務については、人材を育成して業務を引き継いでいく。
3)役員会はできるかぎり書面またはWEBで行い、その代わり、開催頻度を増やす。
ことを進めていきたいと考えております。
ただ、現状の理事のみで1)2)3)を達成することは難しいため、1)2)3)の準備・維持業務を担う理事を新たに選任したいと考え、下記の3名の新理事を本部に迎えることといたしました。
新理事の3名は、本部の窮状をよく理解して下さっており、以前より本部運営の力になりたいと申し出てくれていた方々です。
深味 弘子氏は、会員歴20年以上のベテラン会員で、花信風犬舎として155回展覧会壮犬牝の部1席の犬を作出するなど甲斐犬への造詣も深く、また、正業がIT関係であり、本部業務のデジタル化/リモート化推進に欠かせない人材として推挙いたしました。
鈴木 健司氏は、和明日犬舎として多数の作出犬を展覧会に出陳されている中、展覧会のお手伝いの公募を開始した第153回展から毎回お手伝いくださっており、会長主催の甲斐犬勉強会にも皆勤賞で参加してくださるなど甲斐犬愛護会の事業に非常に協力的であること、大企業で定年まで勤務されて社会実務経験が豊富であること、東京オリンピックのボランティアスタッフなど大規模イベントのスタッフ経験もあること、県外からの運営業務分担に必要なITスキルをお持ちであることより推挙いたしました。
原 裕美氏は、事務補助員として月・水・金に本部事務所で勤務していただいていますが、甲斐犬愛護会会員歴も甲斐犬飼育歴もまだ浅いものの、勉強熱心で会長主催の勉強会にも参加してくださっています。
山梨県在住のため、リモートではできない実務の分担だけではなく、将来の愛護会本部を担っていく育成人材と考え推挙いたしました。

【深味 弘子氏】(東京都)
この度、理事に就任させていただくことになりました深味です。
身に余る光栄であり、身の引き締まる思いです。
振り返りますと、40年余りにわたり、甲斐犬と共に過ごしてまいりました。
幼い頃からいつも傍にいてくれた甲斐犬たちとの思い出は、かけがえのない宝物です。
彼らから学び、彼らと共に成長してきたと言っても過言ではありません。これまで甲斐犬がくれた愛情と癒しには、心から感謝しております。
また、これまでの社会人経験を通して培ってきた経験や知識は、会の運営に必ずや役に立つものと確信しております。
微力ながら、会の発展のため、また甲斐犬への恩返しと思いながら、誠心誠意尽力していく所存です。
今後とも、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
 
【鈴木 健司氏】(埼玉県)
このたび甲斐犬愛護会役員(理事)に拝命しました 和明日犬舎鈴木健司です。
このような機会を与えていただけたのは、会長はじめ先輩役員の皆さまの存在あってのものだと感じております。
今後は、1日でも早く愛護会役員の戦力になれるよう、全力を尽くす所存でございます。
そして、甲斐犬を愛する会員の皆さまにすばらしい環境や機会をご提供できるよう努力して参りたいと、決意しております。
まだまだ力不足ではございますが、精進してまいりますので、今後ともご指導ご鞭撻いただけますと幸いです。
何とぞよろしくお願い申しあげます。
 
【原 裕美氏】(甲府市)
頭脳も理解力も賢さも持ち合わせておりませんし、甲斐犬についても無知すぎますし、私なんかがという気持ちが大きいというのが正直な心情です。
また、私がお引き受けすることで、一般会員の方から「こんな素人じゃ」という苦情が、お世話になってる会長や山田さんにいくなどご迷惑をおかけしてしまうのではないかという心配もあります。
会員さんの中には「会長の家に行くぞ」「山田の家に行くぞ」と脅す方もいるので、役員になったら自分もそのような脅しを受けるのではという不安で怖いなという気持ちもあります。
でも、この先を考えて、自分の人生と甲斐犬は切り離すことができないので、本部運営のお役に少しでもたてる様に、これから一生懸命学び、努力させて頂けるなら挑戦させていただきたいと思い、お引き受けすることを決意いたしました。
よろしくお願いいたします。
 

第154回展覧会より出陳料を10,000円/1頭とさせて頂きます。

 
第153回展決算書(仮)

  収入 支出
出陳料(138頭) 690,000  
本部補助 764,275  
     

テント・仮設トイレ等設営(三和リース)

  605,000
会場賃貸料(八ヶ岳STC)   22,440
賞品(トロフィ、メダル)   169,800
賞状・感謝状(後援以外)   5,676
記念品(クリアファイル)   38,880
弁当・お茶(丸政)   175,000
出陳目録   33,000
出陳申込書   51,150
審査関連書類コピー代   1,400
展覧会用品(消耗品)
  29,264
人件費   320,000
成犬牝推奨犬賞郵送   2,220
業者宛振込手数料3件   445
     
合計 1,454,275 1,454,275

 
 
賞品の追加注文/発送・入賞喜びの声寄稿依頼などで若干の支出が追加される予定のため仮報告です。
第150回展までの本部補助は30万円前後でした。
・諸物価の上昇(業者への支払額の増加)
・展覧会場確保に関わる費用(賃貸料、原状復帰費用など)
により、今後も支出は増えることはあっても減ることはないと予想されます。
本部補助の原資は、会費・各種申請料など展覧会に出陳していない会員が納めたお金もありますが、展覧会開催は甲斐犬愛護会が行う事業の中でも重要な役割をもつため、本部より補助をしておりました。
リース内容を減らしたり、展覧会用品の購入を控えたりと、本部としても節約できる部分は節約いたしておりますが、支出の半分以上を補助に頼らざるを得ない現状に至り、展覧会事業を健全に継続運営していくために、やむなく出陳料を値上げさせていただくことといたしました。
何卒、ご了承の程、お願い申し上げます。

 

展覧会場の確保について

 出陳数の増加・見学者の増加という喜ばしい傾向の反面、開催規模が大きくなることで会場の確保が非常に困難になっております。
山梨県文化財課へ支援をお願いするなどしておりますが、現段階では、過去にお借りした各会場の施設管理者から良い回答は頂けておらず、現実的な条件で安定して継続的にお借りできる会場を確保するためには金銭的な負担も増大する可能性があります。
 
 

今後の審査体制について

 COVID-19感染拡大下で展覧会中止が続いていた前体制下で、複数名の審査員が辞任されました。
新体制として展覧会の再開に向けて審査員の増員・養成が急務と考え、第152回展覧会では補助審査システムを導入しました。
補助審査員の選出にあたっては、今までのように一部地域からの選出だけではなく、広く全国から選出できるようにしていきたいと考え、高石審査員からの提案もあり、本部外より2名のベテラン会員の方に補助審査員をお願いしました。
 第153回展覧会では、審査員の欠席が多く、初めて審査を行う審査員が各々2部門を担当するということで、壮犬・未成犬の部に出陳された方々はご不安に思われた方も多かったかと思いますが、会長として、この場を借りてお詫びするとともに、審査へのご協力に感謝申し上げます。
 審査体制の充実のために「今後は会長主導で審査員の増員・養成を行う」ということを役員会にて決定いたしました。
 
 

第153回展覧会前後に寄せられた質問・苦情

(質問・苦情①)
第152回展覧会時に担当審査員より「今回は3席まで総合優良犬の部への出陳権利がある」と説明を受けたので、総合優良犬の部へ申込したが、実際には違っていて混乱したし落胆した。
(回答①)
誤解を招くような発言があったことを、お詫び申し上げます。
ただ、規則や規定の変更につきましては、会報・公式H P・通知書面・総会・開会式の注意事項などで周知いたしますので、それら通知がない場合には変更はないとお考えください。
役員・審査員には誤解を招くようなことを言わないよう注意いたしました。
 
 
(質問・苦情②)
第152回展覧会審査後評で「ハイセンがすくないのが気になる」「ハイセン等も少しすくない」「ハイセンも良く出ていて」の「ハイセン」とは何語で何を意味する言葉なのか?
(回答②)
審査員には、造語や略語は避け、標準的な言語で記載するよう注意いたしました。
 
 
(質問・苦情③)
第152回展覧会審査後評で「甲斐犬としては、これくらいの大きさが良好」とあるが、それは甲斐犬愛護会としての統一見解なのか?
(回答③)
寺田七男元会長の「甲斐犬標準内におさまっていれば大きい小さいは言わない」という方針を踏襲しております。
従いまして、これはあくまでも担当審査員の個人的な好みであり、本部の統一見解ではありません。
審査員とは寺田七男元会長の方針を踏襲していくことを改めて共有いたしました。
 
 
(質問・苦情④)
第153回展では審査員7名のうち3名が欠席であり、今後の愛護会展覧会に非常に不安を感じる。そんなに欠席が多いのならば、審査員は10人以上はほしいところだ。そのためには今までのように特定の地域や同好会からだけではなく、広く公平に審査員を募集採用するべきだ。
(回答④)
今後の審査員増員・養成につきましては、先述の「今後の審査体制について」に記載した通り、会長主導で広く公平に透明性をもって選出・養成していく方針です。